経済学部一の人気者が同じ学部の大人しい女の子に一目惚れした理由│Quiet Strength×Soft Strength
 じゃあ各々漫画でも読みますかね。と、漫画の探し方や飲み物の説明をして、それぞれに漫画を探すことにする。暫く検索やら本棚を見たけれど、今は字を読まなくても良いかと思い直した。のんびりしたい。綾音に気を使わせるかな。そしたらテレビでも点ければ良いかと思って戻ったら綾音はもう戻っていた。けど何も持っていない。あれ? と思ったら司を待っていた様子の綾音が困ったように呟く。

「読みたい本、無くて。ごっそり借りられちゃってて」

 と、しょんぼりした顔で報告してくるから頭を撫でたくなったけれど我慢した。

「他に読みたいのは無いの?」

「何にも調べてこなかったから…」

「じゃあ…」

 と、パソコンを起動してあれやこれや調べてみる。話題作。お勧め。名作。幾らでも出てくるけど読みたいものあるかな。

 あれやこれやと探してみても、蔵書が無かったり、余りに長過ぎるのもなぁと諦めたりしてなかなか決まらない。

「うーん」

 と、何も読まないまま三十分が経過。泣く準備までしてきたのにあんまりである。もう一度本棚見てくる。と、部屋を出て行った綾音はすぐに戻ってきた。

「一冊だけあったけど、それだけ読むのも辛い…」

 そうね。と、司も同意する。

 じゃあ、映画でも見るか? と気分を変えて店のホームページを開いたら、漫画原作の映画のバナーが映った。

「あ、これ知ってる」

「漫画? 読んだの?」

「読んでないけど、あらすじ聞いて面白そうって思ってたんだ」

 じゃあ…。と、検索すると蔵書がある。慌てて見に行った綾音が一巻から三巻まで全部持って戻ってきた。

「あった。戻されたばっかりだった」

「…そっか」

 良かったね。と、また撫で撫でしたい手を抑えて司は呟いた。
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