経済学部一の人気者が同じ学部の大人しい女の子に一目惚れした理由│Quiet Strength×Soft Strength

仮の定義ってなんですか?

 …あ。ログインすればネカフェで見れるじゃん。

 と、気付いたのはもう自宅近くまで移動してからだった。隣の綾音はいつも通りにこにこしている。特に何かを考えている様子は無い。それを見てずっと考えていた。

 …何か本気っぽいな。このまま部屋に入れて本当に平気? そんなに見たいのかな。それを餌に自宅に呼ぶとか、俺狡くない? 鬼畜じゃない? いや、絶対に手は出さないけど本当に良いのかなぁ…。でも見せて上げるって言った以上、止めるなら他の方法を考えないと。と、二人で歩きながら司は悶々とした。ただの中止はもっと鬼畜だ。それは駄目。他の方法……。うーん。

 と、ひたすら考えて気が付いた次第。うん。あそこで見れたわ。やべえ。何やってんだ俺。逆に方向転換できないやつ。

 と、一人で珍しく動揺していた司のことなんか綾音は知る由もない。

「司君、サブスク契約してるの凄いね。何か好きな番組あるの?」

「特にこれっていうのはないけど暇つぶしに色々見るくらいかな。月数百円だから負担にならないし、一度契約してそのまんまって感じ」

「そうなんだー」

 綾音は楽しそうに笑う。そこに何の企みも無いことが分かって司は腹を括った。
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