恋色ノート



 帰りのHRが終わると一斉にみんな立ち上がる。


 部活だとか寄り道はカラオケだとか、わたしには関係ない会話をBGMのようにして、今日も変わらずひっそりと帰る準備をして教室を後にする。


 今日も相変わらず眼鏡におさげ、空気のようなわたし。


 こんな姿じゃ誰も気づかないはず、なのに。


 廊下を歩いて昇降口に向かうわたしに、後ろから軽く腕を掴んだのは、きっとひとりしかいなくて。振り返らなくたってわかる。



「……あんまここで喋ってられねえから、外で待ってる」




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