好きです、先輩。別れてください 〜番外編〜
仁那の憂鬱
仁那Side
「希兎先輩!私、ずっと先輩のこと好きで……その、付き合ってください!」
「……俺に彼女いるって知ってる、よな?」
「知ってますけど、でも……」
希兎と、放課後待ち合わせ。
ス○バに寄ってからのお散歩デート。
ちょっと特別だけど、いつも通りの楽しい放課後を過ごそうとしてたんだけど……
「なんで告られてんのよ……」
出るに出られなくなった状況で、ひとり呟く。
偶然早く来れそうだったから、驚かせようと思ったのにこのザマ?
あ〜、最悪。
「ごめん」
「…じゃあ最後に一回だけっ」
「っ、おい!」
「ごめんなさい、さよならっ」
気になって覗いて、後悔した。
希兎にぎゅっと抱きつく女の子。しかもかわいい。
見なきゃよかった。楽しい金曜日に気分が急降下。
「……ってか時間!仁那待ってるかも」
固まっていた希兎が焦り出すのを少し遠くから眺めてる。
今、会いたくない、かも。
なんか、ちゃんと笑える気がしない。
《ごめん、用事ができて会えなくなった》
スタンプも絵文字もない、可愛げのないメッセージ。しかも嘘。
絆菜だったらスタンプとかいっぱいのかわいいメッセージを送るのかな……。
《すっごい残念だけど我慢する》
お座りしてるシバイヌのスタンプと一緒に返信が来る。
こんなに大切にしてもらってるのに、私って心狭い。
しかも、嘘ついて会わないとか最低だ……。