DEAR.-中学生編-
ⅩI:もうすぐ退院
5月になって数日、軽い足取りで玲央がやって来た。
「あのねっ、恋羽!」
「どしたー?」
「退院決まったよ!1番に伝えたくて急いで来た!」
「院内は走らないように」
「競歩だよ競歩」
「何はともあれ、退院おめでとう」
玲央は、私を見て、あまり喜んでない。
「…自分はまだ退院できないから、嫌味に聞こえちゃった?」
「ん?そういうわけじゃないよ」
「じゃあなんで微妙な顔してるの?」
「…玲央だったら、喜びのハグー!とかしてくると思ったのに、してこないからなんか物足りなくて」
「していい?」
玲央は満面の笑みで抱きついてきた。
「あと恋羽、ご報告」
私から離れて、ニコニコとする。
「俺達やっと付き合えるよ」
「あっ…」
「距離が近いのが当たり前で、忘れてたでしょ」
「うん」
「退院、2日後なんだ。そしたら、晴れてカップルだね」
「うん!」
「だからそれまで、キスはお預け」
「むぅ…」
「可愛いからしちゃおうかな」
私がにぱっとすると、
「やっぱだめ」
「むぅ…」
「可愛い」
頬をぐりぐりしてくる。