冷酷夫からの離婚宣告を受けたので、次は愛してくれる夫を探そうと思います。
 私は素っ気なく目を背けながら、そう言った。だいだい、妹は兄の女遊びなんて見たくないものだ。

「クラウディア……気にならないのか」

 ジャレッド様はなおもしつこく聞いたので、私はムッとして答えた。

「しつこいですわね! ……なるわけないですわ。兄の恋愛事情など! 出来れば知りたくもないし、まったく見たくもないですわ!」

「そ……それもそうか……兄?! 兄だと!」

 私の言葉を聞いて一時納得して頷いたジャレッド様は、目を見開き驚いて顔を上げていた。

 何を驚いているのかしら。

 護衛騎士ダニエルは、私と半分血が繋がっていて……それで、正体は明かせないけれど護衛騎士をしていることは……。

 あら……言ってはいないかもしれないわね。だって、ジャレッド様は結婚する前は仕事が忙しく、ほとんど会えなかったし、結婚後はとてもとても冷たい対応が続いた。

 そんな人に、兄ダニエルの素性を明かす必要などはなかったのよ。

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