月下ノ姫
8章 壊れそうな夜
 港へ着いた頃には、 空気が最悪だった

冷たい海風

薄暗い倉庫街

そして

地面へ倒れている、 月詠のメンバー

流生「っ、おい!!」

流生が駆け寄る

顔には傷

制服も血で汚れていた

海未の空気が、 一瞬で変わる

エメラルドグリーンの瞳が、 静かに冷えていく

海未「……誰にやられた」

月詠メンバー「……夜叉、です……」

伊吹「やっぱりか」

隼人の殺気が、 露骨に漏れる

その時

──パチ、パチ、パチ

拍手

倉庫の奥から、 聞こえてきた

夜叉総長「こわ、そんな顔すんなよ、白月」

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