記憶を無くしたイケメン弁護士は運命のビーナスを取り戻せるか!
三崎はその後40歳の時に、牧場で働く子持ちの女性と再婚した。

3人とも馬好きなので家庭はいつも馬の話で盛り上がり楽しい家庭を築けているようだ。

穏やかで優しい三崎に似合いの妻をもらったとマリも嬉しかった。

義理の息子とも仲が良く彼をこの三崎ファームの跡継ぎにするのだと言ってマリに紹介してくれた。

マリとユキは3人の子供に恵まれた。

家族が一人もいないマリとユキだったが、裕美たち家族と三崎の家族ともつながって、たくさんの家族ができた。

夏は北海道で春のレースの時は東京でみんなで集まってBBQやお花見をして親交を深めていった。

子供達は毎年会えるのを楽しみにしている。

特に馬が好きなマリとユキの子供たちは、少し大きくなると3人だけで北海道の三崎ファームに夏休みを利用して長く滞在するようになった。

そこで馬の世話をするバイトをやって三崎からバイト代をもらっていたのだ。

自然の成り行きでマリとユキの長女は三崎の義理の息子と恋に堕ちて大学を卒業すると北海道の牧場へと嫁いでいった。

二人にとっては嬉しくもあり寂しくもある結婚だったが、その婚姻によって三崎との縁が繋がれていった。

三崎の喜びようは半端なく、ユキは三崎に長女を取られたと言ってしばらく落ち込んでいた。

長女はマリにそっくりに育った。

栗色の髪も薄いブルーの瞳も引き継いだのだ。

貝原はモデルにならないかと会うたびに口説いていたけれど、長女は結婚して牧場に嫁いでいく事を選んだ。

結婚式の日に三崎の父親は

「これで宗吾もマリさんと縁が結べて喜んでいるだろう。私も宗吾への罪悪感が少しは薄れて嬉しい限りです」

と言ってくれた。

心優しい三崎親子がマリの所為でぎくしゃくしているのが悲しかったマリは、ユキには可哀そうだがよかったと心から思ったのだった。

その後の三崎ファームでは優秀な競走馬が何頭も育っていった。

ビーナスジュニアと名付けられたビーナスの最後の子供も競走馬として名を遺した。

そしてビーナスの没後三崎ファームには疾走するビーナスの像が建てられた。

          完
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