ひとりが嫌で、今日も笑う。

航斗が私を見て、低く言った。

航「おい……」


その声が、止めようとしているのが分かった。

でももう止まらなかった。


「仲間がいるあなた達に、ひとりの寂しさなんて……!」


声が震える。

喉が熱い。

涙が出そうになる。

でも私は睨んで続けた。


「……わかるわけない!!」


屋上が静まり返った。


斑が口を開けたまま固まっている。

伊織は目を丸くして、息を呑んだ。

迅の温度のない笑みが消える。

叶兎が、ゆっくり瞬きをした。


そして航斗だけが、何も言わずに私を見ていた。

まるで、やっと本物が出てきたと言いたげに。


急に大きな声を出したせいで、息が荒くなる。


……言ってしまった。

感情を、本音を出してしまった。
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