ひとりが嫌で、今日も笑う。
熱が下がったのは、それから三日後だった。
その三日間、黒月は毎日私の家に来た。
伊織はおかゆを作ってくれた。
斑は「勝手に死ぬな」と怒鳴りながら、ゼリーと薬を置いていった。
迅は私が立ち上がろうとすると「安静にしてください」と圧をかけられた。
叶兎は何も言わずに、ただ部屋にいてくれた。
航斗は一番口が悪いくせに、一番長くそこにいた。
誰かが部屋にいるだけで、空気が変わる。
寒くない。
怖くない。
それが嬉しくて、でも怖かった。
嬉しいと思うほど、依存する。
依存したら、失った時に壊れる。
私は知ってる。
「大切」になった瞬間に、人は消える。
だから私は、一定以上踏み込まないし、踏み込ませない。
この温かさは、仮のもの。
一時的なもの。
そう思わないと、怖くて生きていけない。