Color and Lights
「あぁ、昨日は貴女があのまま寝てしまったので、八重さんに住所を聞いて家まで送り届けただけですよ。マンションでは田中さんにとても助けてもらいました。私だけではどうしても上手くいかないところもあったので…。さっきの言ったことは今日どうしても食事に誘いたくて、口実にしただけです。なので何もありませんでしたよ、安心してください。」

「えぇ……すみません、わざわざ送り届けていただいて……ありがとうございます。」

「八重さんも忙しそうにしてましたし、私から送り届けると言ったので気にしなくて大丈夫ですよ。」

「そうは言っても――」

「この話はここまでです。もう終わったことですし、あまり気に病まないでくださいね。」
そうは言われても……何か申し訳ない……。

「……もう一つ質問、いいですか?」

「なんですか?」

「……もし……もし、色が見えるようになったら……。」

「んー……困りますかね、私、今の世界、大変なこともあるけど案外気に入ってるんですよ。」

「……うん、貴女らしいです。」

……貴女らしい、か……。自分の世界が認められたようで笑みがこぼれる。

「ふふっ……条野さんの世界はどんな感じですか?」
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