「僕だけしか知らない話」

托卵

托卵する鳥で有名なのはカッコウだよね、、、君の両親は本当に君の両親だと思う?????

第七話 托卵

私は待望の赤ちゃんを妊娠した。
しかも三つ子らしい、、私は高齢で主人と結婚し、長年の不妊治療の末40代に差し掛かった手前で妊娠が発覚した。
この歳の妊娠ということもあり、三つ子と聞いて私は嬉しかった。
大家族で育ってきた私は、昔から子供たくさん育てるのが夢だった。
この子達を大事に育てよう、そう思った。
三つ子と発覚したのは2ヶ月検診の時だった。私はこれから妊娠ノートに記録することにした。

2ヶ月検診
先生にエコーをしてもらって、初めて三つ子だと分かった。
嬉しくて主人と一緒に抱き合って泣いた。
一生をかけてこの子達を守る。そう誓った。

3ヶ月検診
先生に栄養をたくさんとるようにと言われた。
何しろ三人もいるのだから、たくさん食べるようにはしているが栄養バランスも大事とのこと、、食べれるものがこの時期は限られてくるが精一杯努力しよう。
お母さんになるのだから、、

4ヶ月検診
意識して栄養を摂るようになったおかげか、子供達も成長しているとのこと、
このまま継続して子供達のために、少し胎動も出始めたかも、、

5ヶ月検診
胎動が激しくなり、嬉しい反面お腹も少しずつ大きくなってきたため、少し生活するのが苦しくなってきた。元気なことが何よりである。後5ヶ月後にはご対面!

6ヶ月検診
三つ子以外に子宮に腫瘍のようなものが見つかる。まるで鳥の卵くらいのサイズである。先生が言うには悪性ではないためそこまで気にする必要はないとのこと、少し不安だが出産後に手術できるから安心してとのこと、、やっぱり少し不安だ、、

7ヶ月検診
最近吐き気が止まらない、、妊娠の影響だろうか、つわりもひどくて、生活にも支障が出てきている。子供たちは相変わらず成長してきている。後もう少しの辛抱だ、、
後数ヶ月頑張ろう、、腫瘍前の半分ほどのサイズまで小さくなったらしい、
一安心した、、

8ヶ月検診
腫瘍のようなものが完全に消えた。あれは何だったんだろう。
そんなことより子供たちはぐんぐん大きくなってきている。辛いのも後少しだ、、
しかし、先生に見せてもらったエコーの写真が少しだけ違って見えるような気がする、気のせいだろうか、、

9ヶ月検診
いよいよ来月が出産予定日だ、
しかし、先生曰くいつ生まれてもおかしくない状態と言われ、心の準備をする。
ようやく母親になれる日が来るのか、この日を待ち侘びていたものだ、、

出産日
ようやく子供達が生まれた。
三つ子である。子が生まれたときは感動して泣いてしまうと周りのみんなは言っていたが、一切私は泣けなかった。何となくだが母親の直感で自分の子じゃない気がするのだ、、いやいやそんなことはないはずだ、主人と私の子に違いないと自分に言い聞かせるが、どちらともにも似ていないような気がする、、
多分母になった経験が初めてだから、自分でも困惑しているだけだろう、、
マタニティブルーとかいうよく聞くやつに違いない、私がこの子達を信じなくて誰が信じるのだ。、、生まれてきてくれてありがとう。一生かけて守るからね。
私は母親になった。              20XX年    ◯月△日













分娩室を出た医師は白衣を脱ぎ捨てて、助産師にこう言った。
「ここからが本当の妊娠だな、、危うく俺の種が着床しないかと思ったぜ。」


二人は人間の皮を脱ぎ捨て、宇宙船に乗り込んで行った。




もしかしたら、君のお母さんのお腹にも卵が産みつけられてるかもね、、、
恐ろしいね、、、

あの病院は今誰が運営しているのだろうか、、、、、

第七話 托卵 〜完〜
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