君と終わった街で
第1章 再開
雨上がりの交差点だった。
アスファルトはまだ濡れていて、街のネオンをぼんやり映している。
夜の空気は少し湿っていて、春の終わりみたいな匂いがした。
洸太(こうた)は仕事帰りだった。
コンビニの袋を片手に下げたまま、赤信号の前で立ち止まる。
疲れていた。
明日の仕事のことを考えて、スマホでも見ようとして――ふと顔を上げた。
向かい側の歩行者の列。
傘を畳んでいる女の姿が、目に入る。
黒髪のショート。
細い肩。
少し気だるそうな立ち方。
その横顔を見た瞬間、洸太の呼吸が止まった。
……まさか。
そんなはずないと思った。
でも、視線を外せなかった。
十年。
もう会うことなんてないと思っていた相手だった。
アスファルトはまだ濡れていて、街のネオンをぼんやり映している。
夜の空気は少し湿っていて、春の終わりみたいな匂いがした。
洸太(こうた)は仕事帰りだった。
コンビニの袋を片手に下げたまま、赤信号の前で立ち止まる。
疲れていた。
明日の仕事のことを考えて、スマホでも見ようとして――ふと顔を上げた。
向かい側の歩行者の列。
傘を畳んでいる女の姿が、目に入る。
黒髪のショート。
細い肩。
少し気だるそうな立ち方。
その横顔を見た瞬間、洸太の呼吸が止まった。
……まさか。
そんなはずないと思った。
でも、視線を外せなかった。
十年。
もう会うことなんてないと思っていた相手だった。
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