劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜
ハリーとジュディスは顔を見合わせ、口を閉ざす。マシューも口を開かなかった。どこか重い沈黙が流れる。

「俺、寮はラビット・トパーズ寮がいいな〜!」

「ディセントラ魔法学園ってそんなに部活の数が多いの?どれに入るか迷っちゃう!」

「見て見て!リボンやネクタイの色が違う!どれも可愛いね」

「勉強ついているかなぁ。楽しみだけど、ちょっと不安かも……」

これから始まる学園生活に胸を弾ませる明るい声があちこちから聞こえてくる。そんな中、マシューは心の奥から顔を出した暗い感情に蝕まれていた。

『お前は何もできない』

『才能なんてない』

『ディセントラ魔法学園の入学許可証が届いたのは、天使様からのお情けだ』

『お前に魔法なんて使えない』

暗い感情はマシューの心に降り立ち、地中深くに根を張っていく。ズキンズキンとマシューの胸が痛みを発した。

「ッ!」

マシューは泣きそうになり、唇を噛み締める。ハリーが声をかけた。
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