劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜
マシューがため息を吐くと、「せっかくの冬休みなのに悩み事か?」と声が降ってくる。レンスケがいつの間にか談話室にいた。

「レンスケ先輩……」

「本を借りてきたのか?珍しいな」

レンスケはマシューが手に持っている本を見て、「懐かしい」と呟く。マシューはポツリと口にした。

「魔王・コルガドってどんな人でしたっけ?」

レンスケは一瞬目を見開いたものの、ルイスのようにマシューを小馬鹿にすることはなかった。マシューの手から本を取り、ページを捲って口を開く。

「魔王・コルガドは、今から千年近く前に魔法界を滅ぼそうとした魔族の王だ。その強さは一説によると、杖を一振りしただけで一つの村が崩壊するほどだったらしい。だが、フローレンス先生をはじめとする魔法使いたちが協力し、封印することができたんだ」

「……そのお話、魔法史の最初の方の授業でしたとミッドフォード先生に言われました。僕、全然覚えてなくて。本当にダメですね」
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