劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜
少し呆れた様子でヨランダが言う。マシューは「何となく雪の上に寝たくなって」と笑った。ヨランダがマシューの隣に座る。
「冷たいですけど、柔らかいですね」
「はい!雪が温かかったら寝ちゃうかもしれませんね」
マシューは笑いかける。ヨランダの指がマシューの唇に触れた。寒い空間にずっといたせいか、マシューの唇は切れかけている。
「マシュー。唇が切れてしまいそうですよ。リップクリームは持っていますか?」
ヨランダが心配そうに訊ねる。マシューは首を横に振った。
「校長先生、ご心配ありがとうございます。でも大丈夫ですよ。リップクリームを塗らずに毎年冬を乗り切ってましたから」
マーキュリーの屋敷にいた頃、冬になると何度もマシューは唇を切って血が滲んでいた。リップクリームなどシリウスたちはもちろん買い与えてくれない。マシューはただ、痛みに耐えて過ごしていた。
「いけません。痛みを我慢することは、美徳とは言えませんよ」
「冷たいですけど、柔らかいですね」
「はい!雪が温かかったら寝ちゃうかもしれませんね」
マシューは笑いかける。ヨランダの指がマシューの唇に触れた。寒い空間にずっといたせいか、マシューの唇は切れかけている。
「マシュー。唇が切れてしまいそうですよ。リップクリームは持っていますか?」
ヨランダが心配そうに訊ねる。マシューは首を横に振った。
「校長先生、ご心配ありがとうございます。でも大丈夫ですよ。リップクリームを塗らずに毎年冬を乗り切ってましたから」
マーキュリーの屋敷にいた頃、冬になると何度もマシューは唇を切って血が滲んでいた。リップクリームなどシリウスたちはもちろん買い与えてくれない。マシューはただ、痛みに耐えて過ごしていた。
「いけません。痛みを我慢することは、美徳とは言えませんよ」