大学生♀×小学生♂のペア





 れねの趣味はテレビゲームだった。
 格闘ものから恋愛シミュレーションまで、なんでもやる。

 慶太が学校から家へ帰ってくると、リビングでれねがプレステで恋愛もののゲームをしているところだった。

 慶太は自室に鞄を置いてから様子を見に来た。


「うへぇ。恋愛シミュレーション。頭悪そう」


 慶太がキッチンで薬缶を火にかけながら言った。


「面白いよ。ボイスも付いてるの。ハートが赤色になったら告白できる。」

「辞めな辞めな。馬鹿にされる事しない方が良いよ。ほかにやる事ある。勉強するとか。本読むとかさ。」

「しなーい。城田先輩っていうキャラクター、今落としてるの。今日の君は薔薇の様だ、とか言ってくれちゃう。どうしよう。」

「うわぁ……よくそういう台詞でときめけるね。クサすぎて死にそう。僕ならやらない。」


 そして慶太はまた朝と同じ様にキッチンの隅でコーヒーを落とし始める。
 横目でテレビ画面をちらりと見やり、慶太は、
 
「大体人間の好意とかをゲームにしちゃうのおかしい。ナンセンス。」


 と言いながらコーヒーの具合を確かめた。


「架空でも愛されたい。乙女的には普通だよ」

「僕男だから分かんない。どうでも良いけど、セーブちゃんとしとかないとこの間みたいに消えるよ」


 ついこの間、れねは全セーブデータを間違って消してしまったのだ。



「おっといけないいけない。言ってくれてありがと、慶太。セーブしなきゃねえ。」

「恋愛シミュレーションとかしてる人、気持ち悪い。信用できない。僕は仲良くしない。」


 そう言いながらも、慶太はリビングに入ると、れねの隣に寝転んで雑誌を捲り始めた。


         
          
          
          
           

< 4 / 19 >

この作品をシェア

pagetop