大学生♀×小学生♂のペア
れねの趣味はテレビゲームだった。
格闘ものから恋愛シミュレーションまで、なんでもやる。
慶太が学校から家へ帰ってくると、リビングでれねがプレステで恋愛もののゲームをしているところだった。
慶太は自室に鞄を置いてから様子を見に来た。
「うへぇ。恋愛シミュレーション。頭悪そう」
慶太がキッチンで薬缶を火にかけながら言った。
「面白いよ。ボイスも付いてるの。ハートが赤色になったら告白できる。」
「辞めな辞めな。馬鹿にされる事しない方が良いよ。ほかにやる事ある。勉強するとか。本読むとかさ。」
「しなーい。城田先輩っていうキャラクター、今落としてるの。今日の君は薔薇の様だ、とか言ってくれちゃう。どうしよう。」
「うわぁ……よくそういう台詞でときめけるね。クサすぎて死にそう。僕ならやらない。」
そして慶太はまた朝と同じ様にキッチンの隅でコーヒーを落とし始める。
横目でテレビ画面をちらりと見やり、慶太は、
「大体人間の好意とかをゲームにしちゃうのおかしい。ナンセンス。」
と言いながらコーヒーの具合を確かめた。
「架空でも愛されたい。乙女的には普通だよ」
「僕男だから分かんない。どうでも良いけど、セーブちゃんとしとかないとこの間みたいに消えるよ」
ついこの間、れねは全セーブデータを間違って消してしまったのだ。
「おっといけないいけない。言ってくれてありがと、慶太。セーブしなきゃねえ。」
「恋愛シミュレーションとかしてる人、気持ち悪い。信用できない。僕は仲良くしない。」
そう言いながらも、慶太はリビングに入ると、れねの隣に寝転んで雑誌を捲り始めた。