演技派女優に本気で恋をしてしまった社長の誤算
1度では、彼女のすべてを奪いきれた気がしなかった。

もっと欲しい。伊藤萌奈という存在を、俺だけの熱で完全に溶かし尽くしてしまいたかった。

俺の視線にある、尋常ではない熱量に気づいた萌奈の頬が、さらにぽっと赤く染まる。

「もう……一哉さんって、本当に強欲な社長さんね。さっき、あんなにすごかったのに……」

「お前のせいだ。そんな顔で俺の隣にいるから、ブレーキが壊れた」

俺はベッドサイドへ手を伸ばし、新しい四角い包装をピリッと引き裂いた。

その音を聞いた瞬間、萌奈の瞳が、歓喜と気恥ずかしさが入り混じった色に優しく揺れた。

「……また、つけてくれるんだ」

「当たり前だろ。お前の大事な世界を、俺が壊すわけにはいかない。でも、その代わり、今夜はもう絶対に帰さないからな」

再び自分の欲望をコンドームで覆いながら、俺は彼女を組み伏せるように覆い被さった。

萌奈は、再び男として、むき出しの欲望の対象として自分が必要とされている事実に、心からの悦びを感じているようだった。
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