貴方に出会えてよかった~膵臓がん患者の恋物語
愛斗が病室の入口から中を覗くと、四織と同室の四山純子が、看護師に向かって激しく文句を言っている姿が目に入った。
「まったく、使えないわね!」
声は大きく、態度も荒々しい。周囲の患者にも迷惑がかかっているのを感じた愛斗は、思わず彼女のもとへ歩み寄り、注意することにした。
「他の患者も迷惑していますから、そういう言い方はやめてください」
すると純子は、自分が注意されたことに逆上し、愛斗に向かってまくし立てる。だがその時、別の看護師が駆けつけ、騒ぎを起こした彼女に対して厳しく注意をしたため、ようやく事態は収まった。
騒ぎが落ち着いた後、四織が申し訳なさそうに愛斗に頭を下げた。「助けてくれて、ありがとう」
「いえ、当然のことをしただけです」愛斗はそう返すと、自分の病室へと戻っていった。
それから夜まで、愛斗は病室でゆっくりと過ごし、やがて横になった。だが昼間にうっかり長く昼寝をしてしまったせいか、いざ夜になってもまったく眠気が来ない。仕方なくベッドを離れ、病室を出て、自動販売機で飲み物を買おうと歩き出した。
通路を進んでいくと、ベンチに一人の女性が座っているのが見えた。缶コーヒーを手に持っているその姿は、四織だった。愛斗は彼女に声をかけ、隣に腰を下ろす。
「四織さんも眠れないんですか?」
四織は小さくため息をつき、笑う。
「うん。愛斗くんも? 私ね、同室の純子さんのいびきがあまりにもうるさくて、全然眠れないの」
「そうだったんですね。自分は単に、昼寝をしすぎちゃって、眠れないだけなんですけど」
それから二人は、他愛もない話を少しの間続けた。やがて夜も更けてきたので、連れ立って病室へと戻り、入口で「おやすみなさい」と挨拶を交わし、それぞれの部屋へと入っていった。
翌朝。
 愛斗は目を覚ますと、朝食を済ませ、すぐに四織のいる病室
へと向かった。
四織は愛斗の姿を見つけると、嬉しそうに手を振り、話し始める。だがそこへ、昨日の純子がまた話しかけてきた。彼女は愛斗の顔をまじまじと見ると、にやりと笑う。
「あら、お兄ちゃん。よく見たらなかなかのイケメンじゃない。私ともお話ししない?」
「結構です」愛斗は冷たく言い放つ。
すると純子は、今度は四織と愛斗の関係をからかうように言った。「もしかして二人、できてるの? だとしたら年が離れすぎでしょ」
さらに彼女は、四織に対して悪口めいた言葉を吐き始めた。それを聞いた愛斗は、さすがに黙っていられず、再び強く反論する。だがその剣幕に純子はまた逆上し、騒ぎになりかけたところへ看護師が来て、二人の間に入り事を収めた。
騒ぎが落ち着いてから、四織は愛斗に向かって深く謝罪した。
「ごめんなさい…。私のせいで変な誤解をされたり、巻き込んだりしてしまって」
そして、申し訳なさそうに続ける。「愛斗くんには、彼女、いるんでしょう?」
愛斗は首を横に振り、柔らかく笑った。「いませんよ、彼女なんて。それに、もし四織さんと一緒にいるところを見られて、そう思われたとしても、全然構わないですけどね」
四織はその言葉に、ぱっと表情を明るくした。「ありがとう、愛斗くん」
短い会話を交わした後、愛斗は自分の病室へと戻っていった。 
病室へと戻り愛斗は四織に片思いしてることに気づいて 
アプローチして手に入れることを決意した。
愛斗は決意してから愛斗は病室で1日を過ごした。
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