ソング・ツインズ
「え!? あれ、聞いてたの!?」
佳苗が顔を真っ赤にして抗議してくる。
だけどそれはお互い様だ。
佳苗だってわたしの歌声をこっそり聴いていたんだから。
「みんな、悪いんだけれど演奏お願いできる?」
半場無理やり佳苗にマイクを持たせてメンバーに視線を送った。
メンバーは半信半疑な表情を浮かべつつもそれぞれの持ち場についた。
「それじゃいくよ」
ドラムのオオセがリズムを取って曲が始まる。
アップテンポで、歌詞もメロディも元気になれるように作った。
聞きなれたみんなの演奏に合わせて佳苗が体でリズムをとりはじめる。
その表情は固いけれど、歌が始まると澄んだ声が音楽室に日々わたり始めた。
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