ソング・ツインズ
その後ろには先生の姿もあるし、高校生のお兄さんお姉さんが小さな子たちの手をひいてぞろぞろと歩いている。
「若菜ちゃん。たこ焼き食べる?」
「食べる!」
わたしは若菜ちゃんの分のたこ焼きを準備して手渡した。
ちゃんと船に乗せたまんまるなたこ焼きがわたしの手から若菜ちゃんの手へと舵を取る。
「早苗ちゃん、歌楽しみにしてるわね」
先生にそう声をかけられて、咄嗟には返事ができなかった。
「お姉ちゃん、もう声治ったんだよね!」
若菜ちゃんが無邪気に言う。
チクリと胸に刺さるものがあったけれど、わたしは微笑んだ。
「そうだね」
小さな声でそれだけ伝えて、みんなが校舎内へ入っていく後姿を見送ったのだった。
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