桜花転生奇譚
「分かった、ちょっと待ってね」

私は本を閉じると、本を本棚にしまって部屋を出る。部屋の外、私の部屋の近くにある白い壁にもたれかかっていたのは、ひかりちゃんだった。

「茶の間は、こっちだよ。行こっか」

ひかりちゃんはそう言うと歩き出す。私は、ひかりちゃんの後をついて歩き出した。

私の部屋から茶の間は近いらしく、少し歩いたら着いた。中からは、賑やかな声が聞こえてくる。

ひかりちゃんは、茶の間に続く障子を開けた。次に、美味しそうな匂いが茶の間から漂ってきた。

私とひかりちゃんが茶の間に入ると、皆の目線が私たちに集まる。

うぅ……緊張する……でも、今日は隣にひかりちゃんがいるから、まだ大丈夫……なはず。

「は、初めまして……今日から、ここでお世話になります、末良優月です……」

自己紹介をしてから、私は広い茶の間を見渡した。茶の間には、黒髪に緑の瞳の女性、黒髪に青い目の男性、玲さんに、玲さんと同じ青みがかった黒髪を1つにまとめた深紅の瞳の女性がいる。

「初めまして。私は、剣持伊織(いおり)と言います。玲の妹です」

「私は、藤原(ふじわら)みどり。祓魔師で、主に家事を担当しています」

「僕は、藤原蒼(あお)。みどりの兄で、魔術を教えている。よろしくね、ゆっきー」
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