トップアイドルは白衣の天使に恋をする-Rebirth-
俺はポケットからスマートフォンを取り出す

画面を点灯させると、今まさに夜勤の真っ最中であるはずの、紗凪からのメッセージが届いていた

『お疲れさま。今日最後までよく頑張ったね』

短い、簡潔な文字

けれど、そのたった一行を目にしただけで、肩に溜まっていた強張りが嘘のように消えていくのが分かった

俺は愛おしさを噛み締めながら、素早いフリック入力で返信を打つ

『今終わった。これから帰る』

数秒と経たないうちに既読がつき、すぐに画面が更新された

『うん、本当にお疲れさま。気を付けて帰ってね』

その文字を見つめていると、自然と口元が優しい形に緩んでいく

ワゴン車は、完全に眠りについた東京の街を滑るように走っていく

今日という一日

死ぬほど忙しかった

身体の芯まで疲れ果てた

でも

——信じられないほど、心が震えるくらい、充実していた

間違いなく、俺たちは今日、力強く前へと進み始めたんだ

そして数時間後には、また目が回るような忙しい一日が幕を開ける

その過酷な現実が、今はどうしようもなく嬉しくて、愛おしかった

車窓を流れる街灯の光が、未来を照らすように、俺たちの顔を優しく通り過ぎていった。
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