別れてくれない?浮気性彼氏くん。

これで最後にさせてください

ーガチャッ


今は深夜1時ちょっと。


そして、この時間丁度に、母と父は何も言わず家を出ていって、朝まで帰ってこない。


でも、今日に限っては、それが好都合で仕方がない。



*  *  *



「別れてくれない?浮気性な元彼氏の伊桜里くん。」


「そ、そんなぁ〜」


「じゃあ、あと1個。これで最後にさせてください。」


「う…ぅ」


「今日の深夜2時。電話かけるから。絶対出てよ」


「分かった…!」



ーチク、タク、チク、タク……


いつもなら気に留めもしない時計の針の音1つ1つ、1秒1秒がとても長く感じる。


1時53分。


スマホを開き、ホーム画面から『伊桜里』と書かれたトークルームへと移る。


その後、ニックネームをとりあえず渡邊に変えた。


どうせ消す連絡先なんだけど。


その後音楽アプリを開いて、好きな曲を口ずさむ。


聞き終わって、時計を見ると1時59分になっていた。


時の流れって早いんだな…


そういえば、渡邊とも半年ちょっと付き合ってたんだっけ。
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