お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
プロローグ
もう、二度と会うことはないだろうと思っていた。
これ以上傷つくのが怖くて……あの日、私は彼の元を去ったのだから。
それなのに、どうしてこんなことになってしまったのだろう――
ベッドの隅へとじりじり追い詰められた私は、鬱陶しそうに、しゅるりとネクタイを外しながら迫ってくる彼を、呆然と見つめることしかできなかった。
「みのり……あの日、できなかったこと――今からしようか?」
柔らかそうなダークブラウンのマッシュヘアが揺れ、彼の色素の薄い綺麗な瞳が、熱を帯びて濡れたように光っている。
その眼差しに宿るのは、明らかな男の欲。
けれど、私の頭は混乱で爆発しそうだった。
そんなわけがない。嘘だ。
だって、六年前のあの日、彼は私のことを、そんな風には見られないと言っていたのだから。求められるわけがないのだ。
「で、できなかったことって……」
「――セックス。付き合っていたとき、みのり、俺に抱かれたいって、言ってくれたよね?」
まさかの単語に心臓が跳ね上がる。