私が拾ったのは、千年前の皇子様でした
次の日、私はいつもより早く家を出た。

今日はしっかりと、悠真の作った朝食を食べた。

「いってきます」

そう言って、私は家を出た。

背後で、
悠真が「気をつけてな」と言う声が聞こえる。

それだけで、胸が少し温かくなる。

……なのに。

昨日の夢が、
まだ胸の奥を痛ませていた。

あまりにもリアルだった。

涙も、
苦しさも、
木梨軽皇子の表情も。

もう、
これ以上見たくない。

これ以上知ってしまったら――

悠真への感情も、
自分自身が誰なのかさえも、
分からなくなってしまいそうだったから。
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