ギミック・ラブ  ~年下小悪魔の上手な飼い方~
そんな所と提携すると言われたら、まず思い浮かべるのはやっぱり“吸収合併”という言葉で……

「まぁ落ち着け。たしかに、資金面での状況改善を目的にホワイト・マリッジの傘下に入ることは間違いない。でも、単なる吸収じゃないから心配するな」
「どういうことですか?」

誰かの質問に、大竹課長がよどみなく説明したのはこういうことだった。

我がピュアスプリングは、事実上ホワイト・マリッジグループの一環に入ることで、グループからの資金も受け取れる立場になる。

それを元に我が社は新しいサービスを展開し、より集客に努め、成婚の折には顧客にホワイトマリッジの利用をあっ旋する。
顧客提供で、親に恩返しするという形だ。

「だからあくまで協力というニュアンスだよ。社名も人事も変わらないから、うちの経営陣は今まで通りだ。もちろん、社員である君らもな」

そこまで聞いて、ようやくオフィスには安堵の空気が戻った。

「それじゃ、要するにサービスとか商品が一部変わるっていう、それだけなんですね?」

奈々の確認にも、大竹課長は頷いた。
乗っ取りのような事態でないとわかり、私もほっと息を吐く。

< 74 / 175 >

この作品をシェア

pagetop