愛が壊れた時、策略御曹司の罠に堕ちていく
だからと言って、本人に確認する勇気もなく、今は、バイトの忙しさに助けられて、余計なことを考える暇もなく、時間だけが過ぎていっている。
6月の中旬に【KZ】の新店舗がオープンを迎えた。
館内にある家具類は、フレンチ風にデザインされたオシャレな家具ばかりだ。それらをスタッフ総出で、手作業で時間を費やし苦労して組み立てた物ばかりだったが、来場するお客様が購入される姿に労力が報われていく。
副社長である蓮は、オープンを迎えたお店の様子を見にきた。
仕事モードに入っている蓮は、私が知る普段の彼とは違い、厳しくスタッフに注意を促し、自ら、お客様に声をかけて、家具の特徴などを説明している姿は、今の私には真似できず、とても眩しく感じていた。
私は、販売員として知識はなく、お客様に質問されると戸惑う事ばかりで、販売に繋がらず悔しい思いを何度もしていて、安易に考えていた自分が恥ずかしいと思う。
悔しいなら知識を身につけるまで勉強すればいいのだ。
その日から、勉強に勤しむ私は、わからないことがあると蓮に連絡して教えを乞うのだ。
仕事で疲れているだろうに、嫌がらずに丁寧に教えてくれる蓮に、感謝しかない。
7月7日は、私達の誕生日だ。