恐怖探偵団と学校の七不思議
まるでロボットのような無機質な声で女性は言い、黒板にカタカナを書く。黒板にはボウエキと書かれていた。普段、問題を当てられたら麗奈は自信を持って答える。しかし今は、学校全体が放つ不気味さのせいで震えるしかできなかった。

(何なのこれ……)

麗奈の頭の中にまた七不思議が浮かぶ。

一、この学校にはサナエさんという教師の幽霊がおり、夜になると各教室を回って残っている生徒に問題を出す。その問題に正しく答えられないと、異界に連れ去られる。

(まさか、ね。そんなわけないじゃない)

女性は麗奈を無表情で見つめたまま動かない。麗奈はゆっくりと黒板に近付き、震える手でチョークを握った。女性が書いたカタカナの隣に、麗奈は「貿易」と書く。すると、女性が「間違いです」と返す。麗奈は面食らった。

「えっ!?で、でもボウエキですよね!?ならこの漢字であっているはずです!!」

女性は首を横に振った後、黒板に「防疫」と書く。この「疫」は小学校ではなく中学校で習う漢字だ。

「そ、そんな……」
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