怪談屋

ニセモノ

祖父の机から日記が見つかった。
最後のページにはこう書かれていた。
『あいつは私のふりをしている』
家族は認知症の妄想だと笑った。
だが次のページにも続きがあった。
『みんな気づいていない』
『妻も息子も騙されている』
『ここから出してくれ』
そこで日記は終わっていた。
「ただいま」
玄関で、散歩から帰った祖父の声がする。
その日から父は、床下収納に近づかなくなった。
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