怪談屋
店じまい


――さて、お客様。


今夜は、これにて店じまい。

楽しんでいただけましたか?

それとも、もう後悔していますか?

まあ、どちらでも構いません。

怖い話というものは、読んだ瞬間に終わるわけではありませんから。


部屋を暗くしたあと。


ひとりで廊下を歩くとき。


夜中、不意に目が覚めたその瞬間。


ふと思い出したら、もうこちらのものです。


――私の正体?


そんなの、決まっているじゃありませんか。

怪談屋ですよ。

夜にだけ店を開き、

誰かが拾ってきた怖い話を、こうして売っている怪談屋です。

……そう説明すると、みなさん揃って安心した顔をなさいます。

「なんだ、ただの変わった店主か」と。

ですが、不思議ですねぇ。

誰ひとりとして、

「どうやって話を集めているのか」は聞かない。

学校の噂も。

消えた人の話も。


“その後”まで知っている理由を。


……おや。

今さら気づいたんですか?




だって私、ずっと“聞く側”ではなく、“語り手側”の話をしていたでしょう?




それではまた、いつかの暗い夜に。

またのご来店を、心よりお待ちしています。



怪談屋より。
< 48 / 48 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:6

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

イケメンすぎる、君が好き。

総文字数/49,894

恋愛(ラブコメ)149ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
俺の彼女は、 誰が見てもかっこいい。 女子からは毎日のように告白されるし、 「彼氏にしたいランキング」があれば たぶん毎年一位を取る。 そんな学校一の王子様が俺の彼女だなんて、 未だに信じらんないな。 ――♢―――♢―――♢―――♢―― 学校中の憧れなイケメン女子 桐生 葵 ♀ × 彼女に毎日惚れ直すメロメロ彼氏 小野寺 遥 ♂ ――♢―――♢―――♢―――♢―― 「葵、それ俺が持つ!!」 「んーん、大丈夫。私のほうが力あるし」 今日も俺より、彼女のほうがかっこいい。 ただ廊下を歩いてるだけなのに、 今日もほんとかっこよすぎる。 だけど―― 「遥、その……可愛いって言われると照れる」 俺だけが知ってる、真っ赤な照れ顔。 その顔に、何度恋をしたかわからない。 みんなの前では王子様なのに、 俺の前ではちゃんと"彼女"になってくれる葵が、世界で一番愛おしい。 そんな彼女を、 俺は今日も、全力で好きになる。 ✎____2026/7/20 ↓ 2026/10/2 ✐ fin
少女漫画より不純な恋!

総文字数/10,767

恋愛(ラブコメ)2ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ⚠️attention! こちらは第10回noicomiマンガシナリオ大賞エントリー作品となっています!! そのため、通常の小説とは異なる形式で書いています。 とても読みづらいと思いますが、読んでくださった方はいつも通り、 感想、アドバイス等をいただけると嬉しいです(●´□`●)/!! 読みたいと言ってくださる方がいれば、小説版も頑張ってみようと思います!!! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 私は、少女漫画が大好きだ。 キラキラした恋も、 ドキドキする告白も、 胸が高鳴るような壁ドンだって、何度も漫画で見てきた。 今度は私が、そんなドキドキを生み出してみたい。 そんな気持ちから目指し始めた、漫画家への道。 ……それにはただひとつ、足りないものがあった。 それは、私自身の恋愛経験。 彼氏なし。 告白されたことなし。 手を繋いだことも、壁ドンされたこともない。 これじゃ、リアルな恋なんて描けるわけがない! そんな私の前に現れたのは―― 「じゃあ俺が、毎日ひとつずつ体験させてあげる」 学校中の女子が憧れる、完璧プリンス。 ……のはずだった。 「え、ちょっと待ってください。 解釈違いです!!!!」 だってその王子様。 実はとんでもない――......... クズ、だったんです。 ――♢―――♢―――♢―――♢―――♢―― 少女漫画を愛する恋愛経験ゼロの漫画家志望 四葉 藍奈 ♀ × 学校一の完璧プリンス。 けれど、その裏の顔は―――!? 晴臣 依 ♂ ――♢―――♢―――♢―――♢―――♢―― 「藍奈ちゃん、今日の胸キュン体験はどーする?」 「もうやめてください!」 漫画のために始めたはずの恋愛体験。 壁ドン。 バックハグ。 耳元で囁く甘い言葉。 どれもこれも全部、漫画の資料のため。 ……の、はずだったのに。 「……顔、真っ赤」 そうやって楽しそうに笑う君を見るたび、 胸がうるさくなる。 クズで、チャラくて、全然私の理想の王子様じゃない。 なのに―― どうして私は、 今日も君にドキドキさせられてるんだろう。 ✎___2026/10/6

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop