再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~
「私も愛してる」
思い切って言葉にしてみたものの、口にした瞬間、恥ずかしさが一気に込み上げて視線をそらす。
そんな私を見て、テツは顔を綻ばせる。
「可愛すぎ」
耳元で囁かれた低く甘い声に、また胸が高鳴った。
「腹減ったな。飯、食べに行こうか」
まるで何事もなかったかのように言って、テツは手を差し出してきた。
強引に話を切り替えてくれたのは、きっと彼なりの気遣いなんだろう。
その手を握ると、指と指が自然に絡み合い、街灯に照らされた夜道を肩を並べて歩く。
私の歩幅に合わせてくれるテツの横顔をそっと見上げた。
すると、私の視線に気づいた彼が穏やかに微笑む。
その顔を見るだけで、胸の奥が温かくなり満たされた気持ちになる。
テツの隣は誰にも譲りたくない、私だけの特等席だ。
そう思うと、つい握っていた手に力が入り、彼が不思議そうに顔を覗き込んできた。
「どうした?」
「どうもしないよ。お腹が空いたなって思っただけ」
首を横に振って咄嗟に誤魔化すと、テツはすべてお見通しという表情で「そっか」と言って笑った。
ホント、些細な変化にもすぐに気づいてしまうんだから。
優しくて、少し強引で、誰よりも私のことを大切にしてくれるテツの愛情から、逃げることなんてできない。
――なんて言っても、逃げるつもりは微塵もないけど。
end.


