取られたものは

取られたものは

ジトリシと名乗る美しい少年に恋をした。
漆黒の髪に大きな瞳、整った顔立ちがかっこいい。
美少年は恋という字を紙に書き、筆で消した。
「恋という字の下には心があるだろ。それは下心だ。愛には下心がない。恋と愛の違いは心の場所なんだよ」
にこりと笑い美少年は去っていった。
そして、恋愛感情が私にはなくなってしまった。
字を取ることで運命を変えるジトリシに恋をした代償は想像以上に大きいものだった。
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