僕の父親はコックリさん
 この日もいつものように大学へ出向いて編集部屋に籠もること三時間。克彦はトイレに行くために部屋を出た。休日でもいろいろな用事で大学に出てきている生徒は多くいて校内は騒がしい。
 事件が起こったのは克彦がトイレから出てきたときのことだった。
「克彦くん!」
 その甘い声に振り向くとそこに立っていたのは飯田花子だったのだ。
 花子はブルーの半袖ワンピースを身にまとい、手には課題の教科書を持っていた。勉強をするために出てきていたようだ。
 突然のマドンナの登場に克彦は言葉を失いポカンとした表情で立ち尽くしてしまう。
「今日、来てたんだね?」
 小首をかしげて質問されてようやく我にかえった。
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