僕の父親はコックリさん
 自分で動かしているという自覚がなくても、力の込め方によってはエンピツが動いたりもするだろう。
 そう理解したときはガッカリする反面、ホッとしてもいた。やっぱりこっくりさんなんて嘘なんだと、苦笑いを浮かべて終わることができた。
 それを、高校生になった今もやろうとしているなんて……。
 香はすでに準備が整っている机へと歩み寄った。机の上には定番の紙とエンピツが置かれている。
「どうしてこっくりさんをしようとしてるの?」
 参加するともしないとも表明しないまま、香は陽子へ訊ねた。
「隣町の子がこっくりさんをして本当に当たったんだって」
「そんなの、噂話でしょう?」
< 244 / 352 >

この作品をシェア

pagetop