僕の父親はコックリさん
 一分待つ。誰も来ない。五分待つ。誰も来ない。
 指先の十円玉は動き続け、香の額からは冷や汗が流れ落ちていく。口の中はカラカラに乾いていて何度唾を飲み込んでも意味がなかった。
 腕がだるくなってきたとき、ようやくそこに異変が現れた。こっくりさんの紙の上にぼんやりと金色のモヤが見えたのだ。
 驚いてまばたきをしても、そのモヤが消えることはなかった。モヤはだんだん色を濃くして行ったかとおもうと、一瞬見えて消えていった男性の姿に変化していったのだ。
 金色の髪の毛に和服を来た男性はいつの間には机の上にあぐらをかいて座っていて、香の指は十円玉から離れていた。
「やぁ、はじめまして!」 
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