口説いてんの?

「落ち着かない?」

凪斗は、部屋を見渡した。

「いえ。可愛い部屋よりは落ち着きます。

 でも、薫さんらしいですね」

「似合わないから・・・可愛い系。

 座ってて、コップ持ってくる」

薫子がキッチンに行くと

母親が近付いてきた。

「若いねぇ?」

母親は上目遣いでにやけていた。

「何、その顔?エロババァ。

 凪斗は、まだ19歳なの。

 私と4歳も違うんだからぁ」

「あっ、そう、残念ねぇ」

母親は、ヘヘッ!と笑って

飲みかけのマグカップに手を伸ばした。


私の母親は精神的に若いというか

男を連れて来るといつも冷やかす。

俊也が来た時も同じ台詞を言ったので

彼は笑い転げていた。

みんな、面白いお母さんだ、と

喜んでくれる。


< 106 / 225 >

この作品をシェア

pagetop