口説いてんの?
薫子が、彼の胸に顔を寄せると
優しく背中に腕を回してくれた。
「OK!って事ですよね?」
「うん」
彼の腕に力が入ったので
薫子も彼の腰に腕を回した。
「でも、勉強は大丈夫?」
「はい、今日頑張りましたから」
ふっと視線を感じて横を向くと
猫が首を傾げたようにしていた。
帰ってから抱いてあげてなかったので
寂しかったのだろう。
薫子が抱き上げると、目元を舐めた。
「また、凪斗に泣かされたと思ったんだぁ。
ありがと。
でも今日は、嬉しいから泣いてないよ」
薫子は、猫の頭を撫でながら言った。
「もう泣かさないから、心配するな」
凪斗が猫の頭を撫でると
返事の変わりに喉を鳴らしていた。