フラワーリング
店へ一歩足を踏み入れる。

ふわりと花の香りが鼻をくすぐった。

白やグリーンを基調とした店内には、季節の花が並び、柔らかな陽の光が差し込んでいる。

思わず、ゆっくりと店内を見渡す。

「素敵なお店ですね」

自然と声が漏れた。

橘さんは少し照れたように笑う。

「ありがとうございます。小さい店ですけど」

その言葉とは裏腹に、店の隅々まで丁寧に手入れされているのが分かる。

この人らしい。

そう思った。

「じゃあ、早速ご案内しますね」

橘さんはそう言って店の奥へ歩き出す。

私はその後ろを追いかけた。
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