時田君と私の秘密の契約〜毎週金曜日の秘め事〜

5.曖昧な関係と社内コンペと発熱

 「おはようございます。」

 時は過ぎて今日はいよいよ社内コンペの日を迎えた。この日の為に万全に準備をしてきた私は自信満々だが緊張した面持ちでコンペに臨んだ。

 大手文房具メーカーに勤める私は新しい新商品の企画を通す為に社内コンペに臨み、社長の前で自分の考えた企画を発表する事になった。

 しかも相手は同期入社で私の入社以来のライバルである時田くんだ。

 でもその裏は、毎週金曜日に性的欲求を満たす為に秘密の契約を結んだ絶対に誰にも言えない卑猥な関係だった。

 あれから一樹の胸の中で安眠までしてしまった私は、結局ほぼ毎週金曜日に一樹の家まで通う事態になってしまった。制欲処理と名のつく秘密の契約を結んでいるだけの私達の筈なのに、結局一緒に朝を迎え、週末を一緒に過ごして帰るというまるで恋人同士のような事態に陥っている…。
 理由は一樹の胸の中が心地良いからだ。行為自体もそうだが、一樹といる時間は今まで付き合ってきたどんな彼氏達よりも心地良い。なぜか一緒にいるだけで満たされて、身体だけじゃなくて心も満タンに満たされてしまう…。
 
 それが何故なのかは分からないが、一樹と過ごす時間が週末の私の糧となってしまっているのだ。

 でも、プライベートと仕事は別だと自分に言い聞かせ、切り替えて社内コンペの為に身を粉にして準備に臨んできた。

 いよいよコンペの当日を迎え、私は緊張していた。緊張している私にライバルである一樹が寄ってきて話しかける。

 「向野さん、緊張しないでリラックスしてお互いコンペに臨みましょうね。俺も負けませんから。」

 握手を求める時田くんに私は心が楽になり、リラックスできた気がした。

 コンペには違う課の人達も参加する。いよいよ私の順番となり、私は今まで準備してきた全ての力をかけてコンペに臨んだ。
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