君が照らす人生は、いつだって温かい



電車は、ちょうどいいタイミングで来た。

夜の各駅停車。

車内は、部活帰りらしき学生と、
仕事帰りの人たちが半分くらい。

ドアの横の二人掛けの席が空いていたので、
自然とそこに並んで座った。

窓に映る、自分たちの姿。

先輩のギターケース。

私のトートバッグ。


――なんか、バンドマンっぽい。


自分でそう思った瞬間、
ちょっとだけ笑いそうになった。



「どうだった?」



隣から、声がする。



「今日のライブ」



「どう、って」



「点数つけるとしたら」



春日井先輩は、
つり革を指でくるくるしながらこちらを見た。

点数。

いつもの癖で、厳しめにつけようとする。


「……六十五点くらいですかね」



「意外と高いな」



「春日井先輩は?」



「五十五点かな」



ちょっと低かった。



「ギターソロ、完全に指もつれてたし」



「〝あっ〟って言ってましたね」



「あれ、マイク拾ってた?」



「ばっちり」



「最悪だ……」



春日井先輩が、シートに頭をがくっともたれかける。
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