君が照らす人生は、いつだって温かい
「高校生の深夜にわたる外出や、保護者の承諾のないライブハウス・コンサート会場等への出入りはご遠慮ください」
ざっくりとした注意文。
その横に、
小さくボールペンで丸がついていた。
義母の字だ。
なんとなく、予感はしていた。
「さっき担任の先生からもメールが来てね」
義母が、雑誌をお腹の上に置きながら言う。
「〝ライブハウスのイベントに出る生徒がいるので、安全面の確認をお願いします〟って」
「あ……」
「それ、あなたたちのことよね」
逃げ道は、なかった。
「何で言わないの!危ないことはしてないわよね?」
「してない」
「お酒は?」
「飲んでない。ワンドリンク、オレンジジュースだけ」
「終電までには帰ってきたの?」
「うん」
「ふーん」
一つひとつ、確認されていく。
その口調は淡々としているのに、
どこか張り詰めていた。
「ライブハウスってさ」
義母は、天井を見ながら言う。
「私の親世代からすると、〝不良のたまり場〟ってイメージが強いのよ」
「分かる。入口、ちょっとそんな感じでした」
「自覚あるんだ」
少し笑う。
「でも、中で真面目に音楽やってる人たちがいるのも知ってる。ブラスの人たちがジャズやりに行ったりとか」
そこで一度、言葉を切る。