君が照らす人生は、いつだって温かい
放課後、
体育館に行く前に、音楽室の前に立つ。
ドアの窓から中を覗くと、誰もいない。
コンコン、とノックしてから入ると、
すでに美由紀が中で待っていた。
「来た」
「何の用?」
「ちょっと、これ弾いてみて」
差し出されたのは、一枚の譜面だった。
バスケットボールのセットプレー図じゃなくて、五線譜。
そこには、
『Rainy Reason』という文字が書いてある。
「これ……」
「この前話してたやつ。〝雨宿りの時間〟の一曲目」
「楽譜あったの?」
「コピーした」
美由紀は、ピアノの譜面立てにそれを置く。
「顧問の先生に頼み込んだんだよね」
「すげー、やるじゃん」
「で、ここからが本題」
美由紀は、
椅子に座って鍵盤に手を置いた。