台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
「あー……ありがとう」
後ろから聞こえる大和の声は、なぜか浮かない。
「?」
なんか引っかかって、足を止めて振り向いた。
見れば、大和の表情もどこか上の空。
背の高い向日葵の影が、長身の大和をすっぽりと覆い隠している。
嬉しくなさそうというか、触れてほしくなさそう。
そんな空気を醸し出している。
……これは、なにかあるな。
アオバケの裏側に関する情報なら引き出したい。
ただの人間関係のもつれ系だったらすぐ手を引こう。
そう決めて、気づかないふりして少し掘ってみることにした。
「大和くんってさ。
今回の第一印象、彩加ちゃん一択だったよねぇ?」
「ん?ああ、うん」
大和は照れもせずすぐに頷く。
「その時ね、ずっと会いたかったって言ってた大和くんに、瑠奈、キュンってしちゃって。
――でもおかしいなー、とも思ったの。
だって、一期の大和くん、栞ちゃん以外には見向きもしてないように見えたから」