台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
紫苑×美玲は、告白をしてないだけでほぼ成立していたカップル。
応援団もたくさんいる。
紫苑は美玲を選んで当然。
美玲は紫苑を選んで当然。
そんな暗黙の了解を、撮影初日から今まで、ずっと緻密に積み上げてきていた。
それなのに、ここに来て美玲が爽真を選ぶという謎ムーブ。
裏の事情を知らない視聴者からしたら、突然美玲が紫苑を裏切って爽真に傾いたように見えてしまう。
そうならないために必要だったのが、“爽真に傾くだけの根拠”。
つまり、爽真が美玲を振り向かせるための努力を、視聴者に見せる必要があった。
例えば――
好意をストレートに伝えるとか、
2ショットタイムを多用するとか、
わかりやすく好きって態度に出てるとか。
日常に美玲への恋情を滲ませる行為。
でもたぶん私の知る限り、そのどれもを爽真はしていない。
唯一あるのが、花火大会の表情と、にこいちジェスチャーの“好きだ”の口パク。
どっちも破壊力はあったけど、紫苑×美玲の純愛を壊すほどの説得力にはならない。
そのくらい、紫苑×美玲のメインルートは強固に関係を深めるアクションを積み上げ過ぎている。
(でもまだ、動揺されてるくらいならいい。
上手くやれば、誤魔化す余地はいくらでもある)
――その“上手くやる”を、気付いていない2人ができるのかわからないけれど。