台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
「爽真くんも紅茶飲む?瑠奈、淹れてあげよっか」
「……俺、コーヒー派だから」
お互いに素で渋い目を向けあったまま、発するのは役のための可愛い声と無機質な声。
「えー、じゃあ瑠奈もコーヒー派になろうかなぁ♡」
「人に合わせるもんじゃないだろ」
撮れ高の匂いもしないのに、会話のラリーはポンポンと続く。
甘くもおいしくもない私たちの背中を、紫苑と美玲がぽかんとして見ていた。