銀白虎
「うわー、これまたすごいことになってるねぇ。
でも、大丈夫よ?アタシがとびっきり可愛くしてあげるから」
ねっ、とウインクをされた。同じ女性なのに、思わずドキッとしてしまった。ウインクがこんなに似合う人って、なかなか居ないじゃないだろうか。
「相変わらず、鬱陶しいしゃべり方だな。こいつが遅くなるとうるせー奴らがいるからとっとと済ませろよ」
気づいたら、近くに戻ってきていた蓮見くん。どうやら、この綺麗なお姉さんを呼びに行っていたみたいだ。
「まーっ!なによ、とうやのくせに!ほんと生意気ね!……まったく、小さい頃はあんなに可愛かったのに」
「いつの話だよ!」
「アタシの育て方が悪かったのね。一体どこで間違えたのかしら」
「お前に育てられた覚えなんてねぇよ!」
あの女嫌いの蓮見くんが、こんなに悪態をついて話してて、なおかつ自分のペースを乱されているなんて、とっても珍しいことなんじゃないだろうか。
こうしていると、蓮見くんも年相応に見えるんだなぁ……。
どんなに虚勢を張っていたって、組を取り仕切る若頭だって、彼は私と変わらないただの17歳なのだと、思い出す。