みてぃ

〜翠 side〜

赤信号で車を止める。

隣を見る。

梓は眠っていた。

少しだけ口が開いている。

無防備すぎる。

思わず笑ってしまう。

「本当に酔ってたんだな」

小さく呟く。

四か月前。

ホテルで会った時と変わらない。

真っ直ぐで。

不器用で。

どこか放っておけない。

正直、あの日から忘れたことはなかった。

名前も知らないファン。

それなのに覚えていた。

なぜだろう。

何度考えても答えは同じだった。

目が離せなかったからだ。
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