バイタルサイン
退屈な入院生活から逃れるように、幽体離脱で夜空を浮遊していた僕が病院に戻ると、薄暗い病室では母親が嗚咽まじりに泣いていた。隣では主治医が神妙な面持ちを浮かべている。いったい何があったというのだろう。疑問に思い、ふとベッド横に視線を転じる。すると次の瞬間、生体情報モニタの数値が網膜に飛び込んできた。液晶のバイタルサインがすべて「0」を表示していることに気づいたとき、僕は自身の置かれてる状況を悟った。
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