目撃者を探しています
目撃者を探しています。そんな文言から始まった立て看板が電柱に設置されている。根元には花束や飲料水が供えられており、そのいくつかを街の若者がこっそり持ち帰っていった。けしからん。私は若者に近づき、声をかける。しかし、なぜだろう。一向にこちらの存在に気づく気配がない。そのとき、喪服の一団が目の前を通り過ぎた。あれは息子夫婦と親戚一同だ。親父、痛かっただろうに。そうつぶやく息子の目には涙が浮かんでいた。
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